帽子の魅力とその起源:『Hat』の由来を紐解く
帽子は、英語で「Hat」
ドイツ語で「Hut」
フランス語で「Chapeau」
イタリア語で「Cappello」と呼ばれ、
頭を飾り、保護する被り物の総称です。
一般的には「クラウン crown(頭を覆う部分)」と「ブリム brim(ひさし)」で構成されますが、ベレー帽やトーク帽のようにブリムがないものも存在し、多彩なスタイルで私たちの装いを彩ります。
『Hat』の語源と歴史
「Hat」という言葉は、アングロサクソン語の「Haet」または「Haett」に由来し、古代ギリシャの「ペタソス(Petasos)」に似た形状の帽子を指します。
ペタソスは、古代ギリシャのテサリィ地方で生まれた、旅人のための実用的な帽子。
広いブリムが特徴で、フェルトやストローで作られ、顎紐付きで使わないときは背中に下げて持ち運べました。
現代の音楽フェスで人気の帽子にどこか似た、自由で軽やかな雰囲気が魅力です。
神話と結びついたペタソス
ペタソスの起源は、ギリシャ神話の神ヘルメス(ローマ神話のマーキュリー)に遡ります。
ヘルメスは使者であり、職人、商人、盗賊の守護神として知られ、翼のついたペタソスを愛用していました。
この帽子は、神話の象徴であると同時に、旅や冒険の精神を体現。
女性用のペタソスは、細いストローで作られ、高い円錐形のクラウンが優雅な印象を与えました。
帽子は単なる実用品を超え、時代や文化を映すファッションのアイコンとして、今日も私たちの個性を輝かせています。
被り物の歴史にご興味ありましたら、下記の本を手に取ってみてください。
イラスト入りで、興味深いです。
The Mode in Hats and Headdress: A Historical Survey with 198 Plates (Dover Fashion and Costumes)
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